第12回 鎌倉歌壇さきがけ源実朝公顕彰歌会 報告  

    2017年11月29日(水)午後1時~4時30分 鎌倉婦人子供会館で開

                    小春日和に恵まれて、恒例の鎌倉歌壇さきがけ源実朝公顕彰歌会が、鎌倉婦人子供会館で開催されました。今年は都合
                  
 会場がこれまでの鎌倉生涯学習センターから鎌倉婦人子供会館に変更となりましが、共催の鎌倉歌壇との協力でスムーズに
 会場も整い、受付が開始されました。130席はすぐに満杯となり、補助いすを出すなどして対応しました。                                                                                                                                         (参加者154名)

 大下一真鎌倉歌壇会長、齋藤俊英鎌倉同人会常務理事の開会の挨拶に続き、第一部は、短歌界の中心歌人の一人、佐佐木
 幸綱氏による講演「短歌の主題」でした。近・現代の短歌作品をふまえて、「何を」「どのように」詠うか、また、読者を
 挑発するような作品をなど、熱の入ったお話は、実作者だけでなく愛読者にも興味ある内容で、参加者はメモを取ったり、
 うなずいたりしながら聞き入っていました。

  第二部の歌評会は、投稿者117名(投稿歌202首)の90%が出席で、そのため一首の講評時間が若干短くなりまし
 たが、適切な選者たちの評は実作者にとって大いに勉強になりました。
最後に各賞が発表され、閉会時には外はすでに夕
 闇に包まれていましたが、参加者は会場の熱気をまとったままそれぞれ帰路につきました。
       
          会場風景              特別講演 佐佐木幸綱氏               選者 紹介

                 
          今回の会場 鎌倉婦人子供会館              会場変更のお知らせ


 各賞は以下の通りです。

   鎌倉同人会賞   十三湖の湖底ひそかに動かざる水あると思ふ二十歳のわれの  藤原こずえ
   銀箔の月面をバイクで爆走す沈みゆく地球の青めざし夢  入江曜子
  大下一真賞    ヨガのポーズの木になりて立つ 古の糺の森に長く息吐く 

 秋山智恵子

                         はは  ゆかり  
   あかねさす赤紫蘇の葉を広げ干すとのおもひつつ干す
 長谷川静枝
  香山静子賞    雲はれて光の中をゆく友の作務衣の藍に秋みつけたり   髙田みちゑ
   踏みしだき踏みかためゆく葛の花うすむらさきがつんとかなしき  宇佐美玲子
  木村雅子賞     「象飼ひたい」泣き止まぬ子につき合ひて象を捜しに絵本をひらく   片山たつ子
   空蝉の中の混沌われもまた纏ひて生きぬ暑き日日  小川邑紀
  佐佐木幸綱                          よ ひと
   永山則夫の生まれし町なり釧網線の駅は無人駅なり
 本多順子
   茜色にビルの窓々反射して宙に都会の棚田浮かべり  井上成子
  前川佐重郎賞    世の憂さをなべて積み込みまぼろしの実朝の船発ちゆかむとす   杉下幹雄
   こんなにも小さかりしかふる里の古りし村社に立つ神楽殿  大塚頼枝

  入賞者の皆さん
                       

               
     


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